昨今、外出する機会が減り、「運動不足で体重が増えてしまった」「体のラインが崩れてきた」と感じている方は多いのではないでしょうか?
健康的な体作りや理想の体型を目指すには、トレーニングはもちろんのこと、毎日の食事内容を見直すことも非常に大切です。
ジムシェルパでは、お客様から「筋トレやダイエット中は、どんな食事をすればいいの?」という質問をよくいただきます。私たちプロのパーソナルトレーナーが自信を持っておすすめする食材、それが【鶏むね肉】です。
鶏むね肉は、ダイエットに効果的なだけでなく、健康維持にも大きく貢献してくれる、まさに最強の食材と言えるんです!
実際に私たちトレーナーも、毎日の食生活に鶏むね肉を積極的に取り入れています。その理由は、鶏むね肉に含まれる豊富な栄養素と、ダイエット・健康効果にあります。
そこで、今日はオススメのダイエット食材として太鼓判をおす【鶏むね肉】のすごさをお話ししたいと思います。
鶏むね肉にはどんな栄養が秘められているのか?
高タンパク質で筋肉アップ!体脂肪ダウン!
鶏むね肉は、その名の通り鶏の『胸』の部分のお肉です。羽ばたくために発達した部位であるため、脂肪が少なく、引き締まった肉質が特徴です。
そして、鶏むね肉最大の魅力は、なんといっても高タンパク質であること!
公益財団法人 日本食肉消費総合センターの資料によると、鶏むね肉のタンパク質量は、皮なし・生の状態で100gあたり24.4g。これは、鶏もも肉(皮なし・生)の18.8gと比べても、はるかに多い数値です。
鶏むね肉(皮なし・生)・・・24.4g
鶏もも肉(皮なし・生)・・・18.8g
参考資料:公益財団法人 日本食肉消費総合センター「鶏肉の実力」.pdf
ダイエットや筋トレをしている方にとって、タンパク質は非常に重要な栄養素です。タンパク質は、筋肉の材料となるだけでなく、基礎代謝を上げ、脂肪燃焼を促進する効果も期待できます。
鶏むね肉は、高タンパク質食品であるため、効率的にタンパク質を摂取し理想の体作りをサポートしてくれます。
必須アミノ酸スコアが高い!良質なタンパク質を効率的に摂取!
タンパク質はさまざまなアミノ酸が結合してできています。
その中でも、体内で合成できない必須アミノ酸は、食事から摂取する必要があります。鶏むね肉には、この必須アミノ酸がバランス良く含まれており、必須アミノ酸スコアが高いのが特徴です。
必須アミノ酸スコアとは、食品に含まれる必須アミノ酸のバランスを評価する指標です。スコアが高いほど、体内で効率的に利用され、筋肉の合成や体の成長に役立ちます。
鶏むね肉は、この必須アミノ酸スコアが高い良質なタンパク質源であるため、ダイエットや筋トレの効果を高めたい方にとって、最適な食材と言えるのです。
美肌、疲労回復、メンタルヘルスにも効果的な栄養素が満載!
鶏むね肉には、タンパク質以外にも、美容や健康に嬉しい栄養素が豊富に含まれています。
1. 免疫力アップ!代謝を促進するビタミンB6
ビタミンB6は、免疫機能の維持や、タンパク質の代謝に欠かせない栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持にも役立ちます。
鶏むね肉には、ビタミンB6が豊富に含まれているため、美肌効果や健康的な体作りに貢献してくれます。
2. 幸せホルモンの材料!トリプトファンで心も体も健康に
トリプトファンは、必須アミノ酸の一種で、神経伝達物質であるセロトニンの材料となります。セロトニンは、別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、精神安定作用や、幸福感をもたらす効果があります。またセロトニンは、睡眠の質を向上させる効果も期待できます。
そのため、鶏むね肉に含まれるトリプトファンは、ストレスを軽減し、心身ともに健康な状態を保つのに役立ちます。
3. 質の高い睡眠をサポート!グリシン
グリシンは、アミノ酸の一種で、睡眠の質を向上させる効果が期待されています。深い睡眠を促し、睡眠中の成長ホルモンの分泌を促進することで、疲労回復や美肌効果にもつながります。
鶏むね肉には、グリシンも豊富に含まれているため、質の高い睡眠をサポートし、日中のパフォーマンスも向上します。
4. 疲労回復を助ける!イミダゾールジペプチド
イミダゾールジペプチドは、鶏むね肉に多く含まれる成分で、疲労回復効果が高いことで知られていて、運動による疲労や、ストレスによる疲労を軽減する効果が期待できます。
5. 貧血予防に!鉄分
鉄分は、血液中のヘモグロビンの生成に欠かせない栄養素です。ヘモグロビンは、酸素を全身に運ぶ役割を担っています。
鉄分が不足すると、貧血になりやすくなるため、積極的に摂取することが大切です。
鶏むね肉には、鉄分も含まれているため、貧血予防にも効果が期待できます。
6. エネルギー代謝を助ける!ナイアシン
ナイアシンは、ビタミンB群の一種で、エネルギー代謝に重要な役割を果たしています。糖質、脂質、タンパク質の代謝を助け、エネルギーを産生するのを助けます。
鶏むね肉には、ナイアシンも含まれているため、効率的なエネルギー産生をサポートします。
鶏むね肉 vs 牛肉・豚肉・魚!栄養価を比較!
鶏むね肉は、他の肉類や魚と比べても、高タンパク質・低カロリーであることがわかります。
食品名(100gあたり) | タンパク質(g) | 脂質(g) | カロリー(kcal) |
---|---|---|---|
鶏むね肉(皮なし) | 24.4 | 1.9 | 121 |
鶏もも肉(皮なし) | 22.2 | 4.8 | 138 |
和牛(サーロイン) | 12.9 | 42.5 | 456 |
豚肉(ロース) | 21.1 | 11.9 | 202 |
マグロ(赤身) | 26.4 | 4.0 | 128 |
サケ | 20.3 | 6.9 | 135 |
ダイエットや健康を意識する方にとって、鶏むね肉は非常に優れた食材と言えるのです。
鶏むね肉がダイエットに効果的な理由
鶏むね肉には栄養がたっぷりあることをおわかりいただけたところで、ではなぜ、ダイエットに鶏むね肉が有効なのかをお話しします。
①基礎代謝アップで脂肪燃焼しやすい体になる
鶏むね肉に豊富に含まれるタンパク質は、筋肉の材料となります。筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり脂肪が燃焼しやすい体になります。
基礎代謝とは、生命維持のために最低限必要なエネルギーのこと。基礎代謝が高いほど、何もしなくてもエネルギーを消費するため、太りにくくなります。
②低カロリー・低糖質で体脂肪増加を抑制する
鶏むね肉は、他の肉類と比べてカロリーが低く、糖質もほとんど含まれていません。鶏むね肉100gあたりのカロリーは、108㎉(皮なしの場合)ととってもヘルシー。
そのため、ダイエット中のカロリーコントロールに最適な食材です。
③食欲抑制ホルモンで自然に食欲を抑え、満腹感で食べ過ぎ防止になる
食欲抑制ホルモンは、食欲を抑え、満腹感を感じやすくするホルモンです。鶏むね肉に含まれるタンパク質は、食欲抑制ホルモンの分泌を促す効果も期待できます。
また、食べ応えがあるため、少量でも満腹感を得やすいです。満腹感を得ることで、食べ過ぎを防ぎます。
鶏むね肉を食べることで、自然に食欲を抑え、無理なくダイエットを続けることができるのです。
④安価なので、ダイエットや食事管理に取り入れやすい
最後にダイエットに鶏むね肉がオススメな理由として、「お財布にやさしい」という点もあります。
長期的目線で取り組むシェルパのダイエット。しかし「身体にいいものを」と、常日頃からお高いものばかりを取り入れるのはなかなかむずかしいですし、長続きしないですよね。
もも肉や牛肉などよりも安価な鶏むね肉なら、日々の食事に長く取り入れることが可能です。
実は欧米では高級食材!?
鶏もも肉やほかの肉類と比較しても、価格がお手頃な鶏むね肉。しかし実は、欧米で脂身が少なくヘルシーなお肉として、日本とは逆に価格が鶏もも肉よりも高く「高級」なお肉とされているんです。
お国柄によって鶏むね肉のイメージも違うんですね。
おいしく食べよう!鶏むね肉レシピ&調理のコツ
鶏むね肉は、調理方法によってはパサパサになってしまうことがあります。しかし、ちょっとした工夫をすることで、しっとりジューシーな鶏むね肉を楽しむことができます。
下処理で変わる!鶏むね肉を柔らかくするテクニック
鶏むね肉を調理する前に、下処理をすることで、柔らかくジューシーに仕上げることができます。
- フォークで穴を開ける
鶏むね肉の両面にフォークを数カ所刺します。こうすることで、加熱時に肉の繊維が縮むのを防ぎ、火の通りを均一にします。
- 筋を切る
鶏むね肉には、厚い部分と薄い部分があります。厚い部分に包丁で切り込みを入れることで、加熱時に均一に火が通りやすくなります。
- 塩を振る
鶏むね肉の両面に塩を振ります。塩は、肉の水分を引き出す効果がありますが、少量であれば、肉の旨味を引き出し、しっとり感を保つ効果があります。
- 酒や牛乳に漬ける
鶏むね肉を酒や牛乳に漬けると、さらに柔らかくジューシーに仕上がります。漬け込む時間は、30分~1時間程度が目安です。
調理方法別!おいしく仕上げるコツを紹介(フライパン・オーブン・電子レンジ)
調理方法によって、鶏むね肉のおいしさは大きく変わりますよ。
- フライパン調理
強火で表面を焼き、弱火でじっくり火を通すのがポイントです。フタをして蒸し焼きにすることで、さらにしっとりジューシーに仕上がります。
- オーブン調理
低温でじっくり焼くことで、肉の旨味を凝縮し、柔らかく仕上げることができます。野菜と一緒に焼くことで、さらに美味しくなります。
- 電子レンジ調理
短時間で調理できるのが魅力ですが、加熱しすぎるとパサパサになってしまうため、注意が必要です。ラップで包んで加熱することで、しっとり感を保つことができます。
シェルパがオススメするヘルシー鶏むね肉メニュー(PFCバランス付き)
どうしても鶏もも肉よりも、パサついてしまいがちな鶏むね肉ですが、切り方もそぎ切りにしたり、加熱調理する前に片栗粉をまぶしたりと、肉のもつ旨みと水分を逃さないよう、調理方法にちょっとだけ手間と工夫をほどこすだけで、やわらかくてジューシーな仕上がりになります。
シェルパでは、鶏むね肉を使った簡単につくれるレシピを豊富にご用意し、お客様の日々の食生活に役立てていただいてます。そのなかでも、以下では、超・手軽につくれるレシピをいくつかご紹介しますね。
鍋に入れて放置でOK!簡単・ヘルシーでジューシー!しっとり茹で鶏
本当に簡単に作れるので多めにつくって、日々の食事にこまめに取り入れてもよいです。
<材料>
- 鶏むね肉 1枚(約200g)
- 塩 小さじ1
- 水 約500㏄
~作り方~
- 皮を取り外した鶏むね肉に塩をもみ込んでおく。
- 鍋に水を入れ沸騰させ、1.のお肉を入れる。
- すぐに鍋にフタをして10秒数えたら、火を止めます。
- 火を止め、フタをしたまま30分間放置します。
- 鍋から肉を取り出し、薄切りにしてお好みの味付け(ポン酢など)してお召し上がりください。
PFCバランス | 量 |
---|---|
P(タンパク質) | 約44g |
F(脂質) | 約3g |
C(炭水化物) | 約0g |
レンジで時短!鶏胸肉のショウガポン酢
<材料>
- 鶏むね肉 1枚(約200g)
- 塩コショウ 少々
- 酒 大さじ1
- ポン酢 大さじ2
- 生姜(すりおろし) 小さじ1
- ごま油 小さじ1
- ネギ(小口切り) 適量
~作り方~
- 皮を取り外した鶏むね肉に塩コショウをすり込み、酒を振る。
- 耐熱皿に鶏むね肉を乗せ、ふんわりとラップをかける。
- 600Wの電子レンジで3分加熱する。
- 裏返して、さらに3分加熱する。
- ラップをしたまま5分蒸らす。
- ポン酢、生姜、ごま油を混ぜてタレを作る。
- 鶏むね肉を薄切りにし、タレをかけ、ネギを散らす。
PFCバランス | 量 |
---|---|
P(タンパク質) | 約44g |
F(脂質) | 約8g |
C(炭水化物) | 約4g |
ご飯が進む!鶏チャーシュー
<材料>
- 鶏むね肉 2枚(400g)
- 醤油 大さじ3
- みりん 大さじ3
- 砂糖 大さじ2
- 酒 大さじ2
- 生姜(薄切り) 2枚
- ニンニク (薄切り) 2かけ
~作り方~
- 皮を取り外した鶏むね肉にフォークで穴を開ける。
- 鍋に醤油、みりん、砂糖、酒、生姜、ニンニクを入れて煮立たせる。
- 鶏むね肉を入れ、落し蓋をして弱火で20分ほど煮る。
- 裏返して、さらに10分ほど煮る。
- 火を止めて、そのまま冷ます。
- 冷めたら薄切りにする。
PFCバランス | 量 |
---|---|
P(タンパク質) | 約88g |
F(脂質) | 約6g |
C(炭水化物) | 約16g |
鶏むね肉ダイエットの注意点
鶏むね肉はダイエットに効果的な食材ですが、いくつか注意点があります。
皮は取り除いてカロリーダウン!
「鶏肉は皮がおいしいんだよね」っていう方結構、結構いらっしゃると思います。でもこの「皮」はいわゆる「脂質」の塊・・・。
ちなみに先ほどもお伝えしましたが、鶏胸肉は皮なしの場合で100gあたり約100㎉なのに対し、皮がついた場合は約191㎉と、かなりカロリーが上がってしまいます!
ダイエットや健康を考えるのであれば、やはり皮の部分は、取り除いてから食べるようにしましょう。
食べ過ぎに注意!だけど毎日食べても大丈夫
1日のタンパク質摂取量の目安は、体重1kgあたり1~1.5gです。
鶏むね肉は高タンパク質ですが、タンパク質を過剰に摂取すると、腎臓に負担がかかる可能性もあります。鶏むね肉以外の食品からもタンパク質を摂取している場合は、鶏むね肉の食べ過ぎに注意しましょう。
ただし鶏むね肉は、毎日食べても問題ありません。過剰摂取に注意し、バランスの良い食事を心がけましょう。
鶏肉アレルギーに注意!
鶏肉アレルギーの人は鶏むね肉を食べることで、アレルギー症状が出る可能性があります。アレルギー症状としては、じんましん、かゆみ、呼吸困難などが挙げられます。
鶏肉アレルギーが疑われる場合は、医師に相談しましょう。
食中毒予防!加熱不足に気を付けて!
鶏むね肉は、中心部までしっかり火を通しましょう。加熱不足は、食中毒の原因となります。
鶏むね肉以外にダイエットにおすすめの食材
鶏むね肉以外にも、ダイエットにおすすめの食材はたくさんあります。
- 豆腐:高タンパク質・低カロリーで、鶏むね肉と同様にダイエットに効果的です。
- 納豆:タンパク質が豊富で、腸内環境を整える効果も期待できます。
- 卵:良質なタンパク質源であり、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
- 鮭:タンパク質が豊富で、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸も含まれています。
- ブロッコリー:ビタミンCや食物繊維が豊富で、低カロリーです。
- きのこ類:食物繊維が豊富で、低カロリーです。
- 海藻類:ミネラルが豊富で、低カロリーです。
これらの食材をバランス良く取り入れて、健康的なダイエットを目指しましょう。
まとめ
いかがでしたか? ダイエットや筋トレ中の方にとって【鶏むね肉】は高タンパク・低カロリー・低糖質でありながら、人の体に必要な栄養素もしっかりふくまれた超・優秀食材であることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
【鶏むね肉】は、ダイエット中はもちろん健康的な食生活を目指すうえで、欠かせない食材です。
主食としてはもちろん、最近はコンビニなどでも「サラダチキン」として、鶏むね肉を手軽に取り入れられる商品もあるので、日々の食事にぜひ取り入れてみてください。
美しく・健康的な身体を目指すためのダイエットをおこないます
シェルパでは単に「体重を落とすだけ」「食事の量を極端に減らすだけ」「ハードなトレーニングで自分を追い込む」というような短期的な目線のダイエットのためのトレーニングや食事指導はおこなっていません。
一人ひとりの目的はもちろん、体格・体質、運動の頻度、性格やライフスタイルなど、さまざまなことをふまえたうえで、トレーニング+食事改善のプランをたてて、ゆっくり・じっくりムリのないペースで長期的目線で取り組むダイエットをおこなっていきます。
少しずつ着実に変わっていく自分を感じながら、思い描く身体に到達していくことは、お客様自身がダイエットに成功した後の人生において、健康と美しさを維持できることにつながっていくと考えています。
一人で続けるのではなく、私たちシェルパのトレーナーは、同じ方向をみて、一緒にダイエットに取り組みますので「今の自分を変えたい」という方は、ぜひお問い合わせください!