プロテインと聞くと、マッチョなカラダを目指す人だけが飲む特殊なサプリメント、筋肉増強剤のようなイメージをお持ちかもしれません。
しかし実は、プロテインは三大栄養素の一つである「タンパク質」を効率的に摂取するためのサプリメントであり、健康的なカラダづくりに欠かせない栄養素です。特に、筋トレ初心者やダイエット中の方にとって、プロテインの接種は非常に有効な手段となります。
近年、健康志向の高まりやコロナ禍での運動不足解消を機に、筋トレやダイエットに取り組む人が増加し、それに伴いプロテインを生活に取り入れる人も急増しています。コンビニやスーパー等でも手軽にプロテイン飲料が手に入るようになった背景には、こうした需要の増加があるのかもしれません。
ジム・シェルパでも、トレーナーはもちろん、お客様の多くが食事改善の一環としてプロテインを活用しています。
そこで今回は、プロテインに対するよくある誤解を解き明かしつつ、筋トレ初心者やダイエット中の方にこそおすすめしたい理由、そして効果的な摂取方法をご紹介します。
プロテインってどんなもの?その効果と誤解
プロテインは、日本語で「タンパク質」のこと。
筋肉、皮膚、髪、爪、内臓、血液など、カラダのあらゆる組織を作るのに必要不可欠な栄養素です。
プロテイン製品は、肉、魚、豆類、卵などの食品からタンパク質を抽出し、粉末やドリンク状にした栄養補助食品です。
なぜプロテインがおすすめ?
では、なぜ筋トレやダイエット中の方(初心者の方もふくむ)に、プロテインがオススメかというと、次のような理由があります。
1. プロテインは質のよい筋肉をつくるうえ欠かせない!
プロテインの主成分であるタンパク質は約20種類のアミノ酸から構成されており、カラダづくり、特に筋肉の成長と修復に不可欠な栄養素です。美しく引き締まった理想の体型を目指すなら、タンパク質は欠かせません。
2. タンパク質はどのくらい一日に必要なのか
厚生労働省の『「日本人の食事摂取基準(2025 年版)」策定検討会報告書(たんぱく質)』によると、18歳以上の成人のタンパク質の推定平均必要量は、体重1kgあたり0.73g/日です。例えば体重60kgの成人であれば、43.8g/日となります。推奨量はこの推定平均必要量に1.25を乗じた値で、54.8g/日となります。
これにより、日常食混合たんぱく質における維持必要量は、
(維持必要量 g/kg 体重/日)=(良質な動物性たんぱく質における維持必要量)/(日常食混合たんぱく質の利用効率)= 0.66÷0.9=0.73(成人の場合)とした。
なお、たんぱく質維持必要量は kg 体重当たりで報告されているため、これに参照体重を乗じて 1人 1 日当たりのたんぱく質維持必要量とした。すなわち、
(実効たんぱく質維持必要量(g/日))=(維持必要量:0.73(g/kg 体重/日))×(参照体重(kg))とした。
しかし、現代の多忙なライフスタイルの中で3食きちんと食事を摂り、さらに十分な量の良質なタンパク質を摂取し続けるのは至難の業です。
プロテインは、こうした不足分を補うための手軽で効率的なツールです。
「普段の食事からタンパク質を摂っているからプロテインは不要」と考える方もいるかもしれませんが、毎食、必要量を満たす良質なタンパク質を摂れていると自信を持って言える方は少ないはずです。
プロテインを摂取することで、目標とするタンパク質摂取量を無理なく達成しやすくなります。
3. 脂質を抑えながらタンパク質を摂取
タンパク質を多く含む食品には、同時に脂質も多く含まれている場合が少なくありません。
そのため、お客様の中には「タンパク質をたくさん摂ろう!」と意識するあまり、脂質の多い食事をしてしまい、結果としてカロリーオーバーになってしまうケースも少なくありません。
ダイエット中は脂質の過剰摂取を控えたいものですが、プロテインは低脂質・高タンパクであるため、ダイエットの強い味方になります。プロテインを活用すれば、余分な脂質を摂ることなく、効率的にタンパク質を摂取できます。
プロテインに対するよくある誤解
誤解1:プロテインは筋肉増強のためだけのもの
プロテインの主成分であるタンパク質は、筋肉だけでなく、皮膚、髪、爪、内臓、血液など、カラダのあらゆる組織を作るのに必要不可欠な栄養素です。
健康維持や美容にも効果のある、タンパク質を効率的に摂取するためのサプリメントです。
誤解2:プロテインを飲めばすぐにマッチョになる
プロテインは魔法の薬ではありません。適切なトレーニングとバランスの取れた食事があってこそ効果を発揮します。プロテインだけで筋肉が急激に増えることはありません。
誤解3:プロテインは太る
プロテイン自体は低糖質・低脂質なので太る原因にはなりません。むしろ、ダイエット中の空腹感を抑え、筋肉量を維持することで代謝アップにも貢献します。
誤解4:プロテインは腎臓に悪い
健康な人が適量のプロテインを摂取する場合、腎臓に悪影響を与えるという科学的根拠はありません。ただし、既に腎臓疾患のある方は医師に相談の上、摂取を検討しましょう。
筋トレ初心者・ダイエット中の方へのメリット
筋トレ初心者へのメリット
- 効率的な筋肉づくりをサポート
トレーニングによって傷ついた筋肉の修復と成長を促進します。必須アミノ酸をバランス良く含むホエイプロテインは、特に効果的です。
- トレーニング後の栄養補給に最適
トレーニング後は、体内の栄養素が消費され、筋肉が分解されやすい状態にあります。プロテインを摂取することで、速やかに栄養を補給し、筋肉の分解を防ぎます。
- 食事管理の補助
バランスの取れた食事を毎日摂ることが難しい場合でも、プロテインは手軽にタンパク質を補給する手段として役立ちます。
ダイエット中の方へのメリット
- 筋肉量の維持
ダイエット中は、筋肉量が減少してしまうリスクがあります。プロテインを摂取することで、筋肉量を維持し、基礎代謝を落とさないようにサポートします。
- 空腹感の抑制
プロテインは腹持ちが良いため、ダイエット中の空腹感を抑え、食べ過ぎを防ぎます。間食の代わりにプロテインを摂取するのも効果的です。
- 脂質を抑えたタンパク質摂取
ダイエット中は脂質の摂取量をコントロールすることが重要ですが、プロテインは低脂質・高タンパク質であるため、非常に有効なツールとなります。
プロテインの種類と選び方
プロテインにはさまざまな種類がありますが、数あるプロテインの中から目的やライフスタイルに合わせて最適なプロテインを選ぶことが大切です。
ここでは、代表的な3種類のプロテインの特徴と、それぞれの選び方のポイントをご紹介します。
①ホエイプロテイン
牛乳由来で吸収速度が速いため、トレーニング直後の摂取に最適です。
必須アミノ酸がバランス良く含まれており、筋肉の修復と成長を効率的にサポートし、筋トレで効率的に筋肉をつけたい方やトレーニング後のリカバリーを重視する方におすすめです。
色んなフレーバーが展開されているため、飽きずに続けやすいのもメリットです。
②カゼインプロテイン
同じく牛乳由来ですが、ホエイプロテインとは異なり吸収速度が遅いです。
そのため、就寝前や長時間の空腹時に摂取することで、筋肉の分解を防ぐ効果が期待できます。ダイエット中で空腹感を抑えたい方、就寝中の筋肉の分解を防ぎたい方に向いています。
③ソイプロテイン
大豆由来の植物性プロテインです。
イソフラボンが含まれており、女性ホルモンのバランスを整えたり、コレステロール値を下げる効果も期待できます。また、吸収速度はホエイとカゼインの中間くらいです。
動物性タンパク質を避けたい方、健康維持を目的とする方、女性特有の悩みにアプローチしたい方におすすめです。
プロテイン選びの際に注目すべきポイント
自分に合ったプロテインを選ぶことで、トレーニングやダイエットの効果を高め、健康的なカラダづくりができます。
- 吸収速度
トレーニング直後なら吸収の早いホエイ、就寝前なら吸収の遅いカゼイン、間食や普段使いにはソイなど、摂取タイミングに合わせて吸収速度で選ぶのも一つの方法です。
- 成分
添加物や人工甘味料などが気になる方は、成分表をよく確認しましょう。無添加・無香料の製品や、ビタミン・ミネラルなどの栄養素が強化された製品など、さまざまな商品が販売されています。
- 味
プロテインを継続して摂取するためには、味が好みであることは非常に重要です。色んなフレーバーがあるので飲み比べセットなどを活用して、自分に合った味を見つけましょう。
- 価格
毎日摂取するものなので、無理なく続けられる価格帯の製品を選ぶことも大切です。
プロテインを摂取するタイミングと飲み方
プロテインを飲むタイミングは、次のようなタイミングがオススメです。
飲むタイミングは「トレーニング後」「食事として」「間食として」が理想
- トレーニング後30分以内
筋肉の修復と成長を促進するゴールデンタイム。
- 食事がタンパク質不足の時
毎日の食事で十分なタンパク質を摂取できない場合、補助的にプロテインを活用。
- 間食として
ダイエット中の空腹感対策や、お菓子の代わりとして。
どうやって飲むのがいいの?
「プロテインは水、牛乳?どちらで溶かして飲むのがいいの?」という点もお客様からよく質問されるおですが、結論から言うと「水」がよいでしょう。
プロテインは、すでに余分な脂質や糖質を取り除いたタンパク質なので、牛乳だと脂質や糖分を加えてしまうと体への吸収や効率が悪くなってしまうからです。
味もココアや、キャラメルなど飲みやすいようなフレーバーがプラスされたものも多く、水でも充分飲みやすいので、ぜひ素早く体内にタンパク質を吸収させるという意味でも、水に溶かして飲んでください!
トレーニングしない日でも飲みましょう
「トレーニングしてしない日はプロテインは飲まなくていいい」と思う方もいるかもしれませんが、実はトレーニングのない日でもプロテインは飲むべきです。
その理由としては、トレーニングをするしないにかかわらず、筋肉は「合成」をしようと「頑張って増え続けよう!」としているからです。
トレーニングのない日も間食などでプロテインを飲むことで、つねに筋肉をつくり出せる体づくりをするとよいでしょう。
シェルパは、心と体の健康をお客様と一緒につくります
ジム・シェルパでは、お客様一人ひとりの目標に合わせて、トレーニング指導だけでなく、栄養指導も行っています。
お客様のライフスタイルや食の好みに合わせた最適なプロテインの種類や摂取量、摂取タイミングなどをアドバイスいたします。
プロテインは、正しく活用することで、筋トレ初心者やダイエット中の方の目標達成を強力にサポートするサプリメントです。
よくある誤解にとらわれず、今回の情報を参考にプロテインを賢く活用し、理想のカラダを目指しましょう。